2025年02月24日（月） 第３回中近世伊勢社会経済史研究会「≪伊勢神宮地域≫をめぐる中近世社会経済史像再考ー「山田羽書」と「伊勢御師」をキーワードとしてー」＠伊勢河崎商人館角吾座ホール （徒歩）
本日、伊勢河崎商人館にある
伊勢河崎商人館（伊勢市河崎）
角吾座ホールでは
伊勢河崎商人館 角吾座ホール
第３回中近世伊勢社会経済史研究会が開催された。
第３回中近世伊勢社会経済史研究会＠伊勢河崎商人館角吾座ホール
第３回中近世伊勢社会経済史研究会
≪伊勢神宮地域≫をめぐる中近世社会経済史像再考ー「山田羽書」と「伊勢御師」をキーワードとしてー
日時 令和7年2月24日（月）13:30〜16:00
会場 伊勢河崎商人館 角吾座
主催 文部科学省科学研究費・基礎研究（C）「日本初紙幣「山田羽書」誕生の地≪伊勢神宮地域≫をめぐる中近世社会経済史の再構築」（代表研究者 千枝大志、2022〜2024年度、課題番号：22K01603）
報告者 千枝 大志（ちえだ・だいし）
中京大学・中京大学大学院・三重短期大学 非常勤講師。同朋大学仏教文化研究所客員所員
千枝大志さんは学生の頃から河崎と関わりを持ち続け、古文書の会の講師も担当していただいている。
【参考】
- 古文書の会(2025.02.08)＠河邊七種神社社務所 2025年02月08日
今回の研究会は、先のポスターにもあるように
報告者の千枝は、「日本初の紙幣「山田羽書」誕生の地≪伊勢神宮地域≫をめぐる中近世社会経済史の再構築」なる研究課題の科研費研究を申請し、それが採択されたことを契機に、日本初の紙幣である山田羽書（やまだはがき）の実像の明確化と、その追求の過程を通じて、山田羽書が生み出された伊勢国度会郡宮川以東部である≪伊勢神宮地域≫の社会経済史像を究明することを目的とした研究を推進してきた。その結果、山田羽書を生み出した場である≪伊勢神宮地域≫の社会経済構造は、伊勢信仰の普及の担い手である伊勢御師の全国的な＜信仰経済＞面での諸活動に支えられていたということを、特に信用・金融・貨幣に関する中近世史料の調査・研究から具体的な実像を明らかにすることができた。今回の研究会では、2022年度から3年間進めてきた当該研究の成果を紹介したい。
3年間の集大成であり、論文なら5本分以上の内容が詰め込まれていた。
第３回中近世伊勢社会経済史研究会＠伊勢河崎商人館角吾座ホール
今回の発表で印象的だったのは、千枝さんが幅広いネットワークにより思いもよらない（調査の協力で訪れたところ、思いもよらず隠れキリシタン集落が御師と関わりがあったことを知るなど）ピースを得ると、それらのピースがジグソーパズルのように組み上げられていったこと。自身の研究外と思われる活動が、最終的には自分自身の研究に大いに役立っている。
人的、情報のネットワークと積極的なフィールドワークが、先行研究のない新たな研究課題を生み出している。このようなピースがさらに追加され、伊勢御師の活動や役割はさらに詳細が明らかになり、山田羽書に関する研究はグローバルな展開を見ることだろう。楽しみだ。
ただし私には今回の発表を詳細に報告できるスキルがない。科研費 課題番号：22K01603 の主催となっているので、詳細内容はこちらの報告書に委ねることとし、ここでは当日に撮影した写真でその雰囲気を感じていただこう。
第３回中近世伊勢社会経済史研究会＠伊勢河崎商人館角吾座ホール
第３回中近世伊勢社会経済史研究会＠伊勢河崎商人館角吾座ホール
第３回中近世伊勢社会経済史研究会＠伊勢河崎商人館角吾座ホール
第３回中近世伊勢社会経済史研究会＠伊勢河崎商人館角吾座ホール
第３回中近世伊勢社会経済史研究会＠伊勢河崎商人館角吾座ホール
第３回中近世伊勢社会経済史研究会＠伊勢河崎商人館角吾座ホール
なお、本会の第1回もこの場所で、第2回は愛媛県松山市で開催された。
【参考】
